前回に続き、UNIXシステムからx86基盤Linux環境への移行について簡単に触れてみたいと思います。

UNIXからLinuxへの移行とは

UNIXからLinuxへの移行とは簡単に言えば、UNIXシステム上で動作するアプリケーション(WEB、WAS、DBなど)をx86基盤のソフトウェアスタックに移すことです。

下部の図のように、Hardware/OS/DBMS/WAS/WEBのスタック構造の場合、既存のUNIX Server/Oracle Solaris/Oracle Server/Websphere Application Aerver/HTTP Serverの構造を、x86 server/Red Hat Enterprise Linux/MySQL/Tomcat/Apacheに変更することです。

一見、Hardwareを導入し新規にインストールすれば実現できそうな、非常に簡単なプロセスのようにみえますが、それぞれの特性を考慮してアーキテクチャーを設計し、各レイヤー別の移行方式を十分に検討しなければなりません。

既存のUNIXシステム上で動作中の各種アプリケーションをLinux環境に移行することは導入する企業側の非常に大きな決断と費用、そして技術力が必要です。

例えば、下部の図のようなUNIXシステム構成の場合、HardwareからWEBまでのすべてを1回で移行することはもちろん可能ですが、段階的に移行することがより安全な方法と言えます。

段階的に移行する方法を簡単に説明すると、まず最初はHardwareとOSのみを移行し、次はWAS、WEBを移行した後、最終的に最も難易度の高いDBMSを移行することです。

次回は、移行難易度別に分けて段階的に移行する方法について、もう少し具体的に説明します。